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1号に寄せて(荻上チキ)

  • 「α-Synodos vol.1」
さて、ここでいくつか告知です。芹沢さんとの対談の模様を、ソフトバンクのウェブサイトに掲載していただいています。インタビュアーは、当メルマガでも連載していただいている山本貴光さんです。

もうひとつ告知。前回のあとがきでちょろっと紹介した僕のコラムですが、『論座』の「今月のおすすめ記事」に選んでいただき、ウェブ上でも見られるようになっています。

しかし本当におすすめなのか。「どうせゼロ年代特集組んでネットで叩かれるなら、一番叩かれ慣れてる奴を載せとけ」とかではないのかと勘ぐっていたりしますが、それはさておきこれらのテキストを読めば、シノドスのやりたいことが皆様に伝わるのではないかと思います。ただし、誤解を招きがちなので断っておくと、僕は「運動」や「実証」自体を批判しているわけではまったくありません。以前とある方に取材を受けた際、「チキさんはデマに対して統計を用いて反証するやり方に批判的とのことですが」ときかれて、ビビリました。きっかけはたぶんこれ

僕は、デマ(誤情報の流布)への反論・抵抗は、実証性のあるデータ(正情報の流布)による反論が一番だと思います。僕がここで言っているのは、ある程度犯罪があったとしても寛容であるべき、あるいは感情ではなく公正に裁かれるべき、といった思想に関する議論は別途行われるべきだという水準の議論と、そもそも政治もふくめたそれらのコミュニケーションが別のゲームをしているので、いずれかだけというのもまずいという水準の話が、常に開かれた形で行われるべきであり、いずれかだけでもまずいという話。だから、「運動はだめ、思想だよ」「実証はだめ、解釈だよ」みたいな話では全然ないんです。もちろん僕は、統計などによる検証よりも思想を、「犯罪は増えてない!」よりも「理念的に賛成できない!」の方を好むタイプなのですが、かといってそれは別です。僕の出自がテクスト論なので、実証主義批判から出発はしているのですが、テクスト論だって「作者を無視しましょう論」ではないですし。



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