運動の時代と思想の不在(芹沢一也)
シノドスを立ち上げてから一年、セミナーの方はおかげさまで軌道にのってきた。そこで今春からメールマガジンを配信することにした。メルマガではシノドスでのセミナーを公開していく。記念すべき第一回目のセミナーは中島岳志さんによるものである。
シノドスではアクチュアルな問題にこだわりつつも、つまり空理空論に陥ることなく、しかしながらたんなる現状報告や告発にとどまることのない言論を展開していこうと考えている。そのため現状の解釈、あるいは打開の指針に資する理論や思想、歴史といった知識・情報を提供していきたい。
そうした意味で、第一回目に中島岳志さんのセミナーをご紹介できるのは、シノドスのコンセプトからしても喜ばしい。そもそも左翼とは何か、そして右翼とは、あるいは保守とは何か、といった問題を、原理的かつ歴史的に、中島さんは説明してくださった。お読みいただければ、クリアな視界がえられるとともに、いま考えるべき事柄について有効な指針を手にすることができるはずだ。
ということで、ぼくの今回のコラムでも、日本の左翼と右翼を考えるために、思想史的な知識を少し書いてみたい。