日時 2008年7月6日(日) 15時~17時
講師 飯田泰之(聞き手:芹沢一也 司会:荻上チキ)
タイトル 「経済学思考と現代日本の政策シーン」
セミナー概要
現代日本の政治,政策立案に欠けているものが経済学思考に他なりません.経済学と聞くと,非現実的な仮定から難解な数学をこねくり回して意味のわからない結論を導くもの......と考える人も多いようです.しかし,現代の経済学の基礎になる部分(私はこれを経済学思考と呼んでいます)は原理原則に基づいて,問題を整理し,愚直に論理を用いてそれを処理していくというものであり,各種の仮定や数学はその思考を助けるための道具に過ぎません.残念なことに日本の政治・政策,さらにはその評論も原則なしに行われ,整理されないままに短絡的な答えを求め,論理的な理解を無視しています.経済学そのものの詳細を知るには地道な学習が必要です.しかし,経済学を「使える」ようになるのは案外簡単なことなのです.失われた10年のマクロ経済政策,ねじれ国会における政策決定の歪みなど--原則・整理・論理のステップを意識して現代日本の政策シーンを解読することを通して,よりよい政策を自身の思考から案出していく力を身につけていただければと考えています.
飯田泰之(いいだ・やすゆき) エコノミスト.1975年東京生.東京大学経済学部卒業,同大学院博士課程単位取得退学.現在駒澤大学経済学部准教授.内閣府経済社会総合研究所,参議院特別調査室等の客員を歴任.専門は経済政策,マクロ経済学.主著に『経済学思考の技術-論理・経済理論・データを使って考える』(ダイヤモンド社),『ダメな議論』(ちくま新書),『考える技術としての統計学―生活・ビジネス・投資に生かす』(NHKブックス),『昭和恐慌の研究』(東洋経済新報社,共著,第47回日経・経済図書文化賞受賞)など.ブログ:「こら!たまには研究しろ!!」